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全国翻译资格证书日语二级
笔译综合能力考试(2005年)
三、読解(50点)
1、次の文章を読んで、(51)~(59)の問いに答えなさい。
そしてA~Dの選択肢から正しいものを一つ選んで、解答
用紙に記号で記入しない。(2点×9=18点)
教育は本来平等を目指すべきものだが(59)
教育は本来平等を目指すべきものだが、しかし残念ながらある局面で
は平等たり得ない。ここに教育の矛盾(51)があると思う。二つの理由
で、「図形の論証」のような難解な教材がカリキュラムに組み入れられる
のも止むを得ないし、むしろそれがときに必要な措置だとさえ私が考え
ている所以を述べたい。
第一に、教材は現在の社会の現実にだけ合わせるべきものではなく、
未来への先見性を踏まえた、社会のこれからのあるべき知的方向にも沿
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第11页(共25页)
う内容のものでなくてはならないからである。
第二には文化とは何か?ということと深く関係がある(52)。
原理的にいえば、約5万字の大漢和辞典、すなわち中国の古典の世界
に、日本の教育は連続して開かれているべきものであって、約二千字か
の常用漢字を限定して、自分と古典との間に一本の線を引くのは本来の
あり方ではないのである。教育の中に分らないもの、及ばないものが入
ってきてはいけないという考えが、教育を狭めてしまう(53)ことにな
る。
別の例でいえば、現代の物理学ではここまでは分っているが、ここか
ら先は分らないという事象が無数にあるといわれるが、物理の教科書
(54)は分ったこと、解明済みのことしか記述しない。このような教科
書の記述の仕方は間違っているのではないだろうか。人類がまだ解決し
得ていない事象をも()(55)書いておくことによって、若い頭脳
を刺戟し、挑戦へ向かわせる可能性があるからである。分ったことや分
り易いことだけで教育を限定すると、教育を結局は死滅させることにつ
ながり兼ねない。
()(56)文化とは奥深いものであり、つねに生動しているもの
であって、われわれがどこかで線を引いて断ち切ってはならない。教育
は連続して奥深い世界へ開かれているべきものであって、全員が必ずし
も理解できないこと、人類がまだ解決し得ていないことにも、多くの人
に触れてもらい、知ってもらい、そういうものの存在を早くから予感さ
せることが重要ではないかと考える。ただしこれはあくまで原理原則で
あって、カリキュラムの範囲が無限定に広がると受験生が困難に陥ると
いうもう一つの問題があることは私も知っている……
私がじつはここで言いたかったのは、文化の最奥、生動する未知の世
界、未解決·\u22256X難な部分に、できるだけ多くの人が開かれていること、誰
もがそれに近づく可能性において自由であること――それが私の考える
“教育と自由”のテーマにおける「自由」(57)の真の意味だというこ
とである。勿論、生きた文化の最奥に近づく自由のグレードは個人によ
ってまちまちであり、教科内容によってもいろいろに差があるだろう。
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第12页(共25页)
けれども、誰々は能力があるからそれに近づく資格はあるが誰々は近づ
いてはいけないと外側(58)で決めつけるのは、自由への侵害である。
一般民衆には難しい内容だからここまで教えれば十分でそこから先は立
ち入り禁止にしよう――例えば常用漢字のごとき例あり――というのは、
いわば愚民政策に外ならない。
(51)「教育の矛盾」とあるが、どのような矛盾か。
A.教育が平等を目指すと、人々は平等を求めなくなってしまうこ
と
B.平等について教育するべきなのに、実際にはあまり教えていな
いこと
C.教育は平等を目指すべきだが、時には平等をあきらめざるを得
ないこと
D.教育は平等と言われているのに、実際は教育が受けられない人
がいること
(52)何が「文化とは何か?ということと深く関係がある」のか。
A.教材は未来への先見性を踏まえているべきものだと考えること
B.カリキュラムに難解な教材も入れるべきだと考えること
C.自分と古典との間に一本の線を引くべきだと考えること
D.教育は平等を目指すべきものだと考えること
(53)「教育を狭めてしまう」とあるが、どのような意味か。
A.教育を受ける機会が平等でなくなってしまうということ
B.内容を理解できない中学生が増えてしまうということ
C.未来の教育の意味が損なわれてしまうということ
D.正確に教えられる教師が減ってしまうということ
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第13页(共25页)
(54)筆者は「物理の教科書」はどのような教科書が適当だと考えてい
るか。
A.できるだけ多くの実験結果が書いてある教科書
B.すでに証明されたことだけが書いてある教科書
C.結果だけでなく実験や証明も書いてある教科書
D.まだ明らかにされていないことも書いてある教科書
(55)ここの()に入れるのにもっとも適当なものはどれか。
A.やはり
B.むしろ
C.ようやく
D.なんとか
(56)ここの()に入れるのにもっとも適当なものはどれか。
A.要するに
B.にもかかわらず
C.ところで
D.それゆえ
(57)筆者の考える教育における「自由」とは、どのようなものか。
A.だれにでも文化の最奥に触れる機会があること
B.だれもが同じ内容の教育を受けられること
C.だれにでも教育を受ける権利があること
D.だれもが文化の歴史を理解できること
(58)この場合、「外側」とは、何を指すか。
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第14页(共25页)
A.人類
B.中学生
C.一般民衆
D.カリキュラムを決める人
(59)この文章によると、漢字、物理の二つの分野の教育に共通した問
題点は何か。
A.国際化時代なのに外国の知識•文化が無視されすぎている。
B.教育内容を決めるのにわかりやすさが優先されすぎている。
C.カリキュラムの範囲が無限定に広がりすぎている。
D.中学生に理解できないような内容が多すぎる。
2、次の文章を読んで、(60)~(67)の問いに答えなさい。
そしてA~Dの選択肢から正しいものを一つ選んで、解答
用紙に記号で記入しない。(2点×8=16点)
なるか「三度目の正直」
2002年1月を底にして、久々に長期の景気回復が続いている。1990年
代以降の失われた10年といわれるなかでも、1997年から2000年にかけ
て2回の景気回復があったが、いずれもその後に激しい景気後退に見舞
われ、日本経済の構造的課題である「三つの過剰」(1999年『経済白書』。
企業の過剰設備、過剰雇用、過剰債務)を克服することができなかった。
今回は三度目の正直(60)といえる。
今回の景気回復にはいくつかの特徴がある(61)。中国経済の高成長の
恩恵を受けているのはその一つといえる。薄型テレビ、デジタルカメラ、
DVDレコーダー等デジタル家電に牽引されたデジタル景気ももう一つの
特徴である。もっとも、これら二つの要因はここに来てやや陰りがみえ
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第15页(共25页)
ている。中国経済では、景気過熱を抑えるべく引締め策が継続されてい
る。デジタル景気も、アテネ五輪が終わり、デジタルカメラの普及も進
むなかで、IT関連財が在庫調整に入っている。
大都市圏と地方、大企業と中小企業、企業と個人といった経済の二極
化が顕著にみられるのも今回の景気回復の特色の一つである。製造業を
中心に大企業の業績は好調であり、上場企業の連結利益は大半の業種で
史上最高水準を更新しつつあり、その恩恵が顕著な首都圏や名古屋圏と
いった大都市圏の経済はずいぶんと好転した。ところが中小非製造業の
ウエイトが高い地方圏では経済の回復を実感できないという声を聞くこ
とが多い。また、企業リストラ(62)によって企業収益は改善したが個人
の所得は数年前と比べて大きく減少しており、景気回復の果実はまだ従
業員には十分に還元されていない。ここで景気回復が終わってしまって
は、大企業と大都市圏が一時的に持ち直しただけで終わってしまう。
公共投資の大幅削減が続いたにもかかわらず民間企業主導で景気が回
復したことも特色の一つである。金融緩和と民間活力を引き出すような
政策運営が奏功したことは評価できるだろう。だがそれでも手放しで喜
べないのは、社会保障負担の増加等から財政赤字問題が一向に改善して
いないからである。民間企業の過剰債務問題には目処が立ってきたが政
府部門の過剰債務問題は深刻度を深めている。こうしたなかで年金保険
料等の公的負担も増大する方向にあり、税負担増大に向けた議論も本格
化している。再び増税路線に舵を切っても景気が大丈夫なのかどうか不
安はあるが、財政赤字の拡大を放置したままでは日本経済の明日が開け
ないのも事実である。
現在、日本経済は(63)失われた10年から脱却する道筋がみえるとこ
ろまでたどり着きつつある。しかしながら、今回の回復を本格的な経済
再生に結びつけることができないとすれば、日本経済は再び厳しい状況
に陥る可能性はなお否定できない。その意味では、これからの景気展開
が経済再生とデフレ脱却を総仕上げする鍵を握っており、まさに景気回
復は正念場を迎えているといえる。足元、景気の拡大テンポがやや鈍っ
ているがここで何とか踏みとどまり、3度目の正直で息の長い本格回復
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第16页(共25页)
に結びつけていかなければならない。
企業が切り開く経済再生への道
今回の景気回復は、その持続性以外の面からも注目される。リストラ
の進展や過剰債務の返済によって企業の収益体質や財務体質が大幅に改
善し、グローバル競争のなかで日本企業の強みが再認識されるようにな
った。再び自信を取り戻し、中期的な成長戦略構築に向けて着々と手を
打つ企業も増えてきた。今回の景気回復の主役は企業であり、企業の自
助努力が経済再生への道を切り開いているのである。こうしたなかで「三
つの過剰」は大幅に改善し、多くの業種が国際競争力を取り戻した。日
本企業の姿は3年前とは大きく異なったものになっている。
確かに、米国経済の回復や中国経済の目覚ましい高成長が日本経済の
回復を支えたことは()(64)。また、IT需要の回復も日本経済に
とっては大きな恩恵であった。()(65)、今回の景気回復の背景に企
業の自助努力があったことは紛れもない事実である。上場企業の大半の
業種で史上最高利益を更新できたのは、2002年度にかけての人件費や物
件費の大幅削減による損益分岐点の引下げがあり、ビジネスモデル変革
による企業活力再生の努力があり、グローバル化を積極的に進めたから
である。
企業のグローバル化を一段と進めることは今後の日本の経済再生に不
可欠である。景気が低迷し、価格も下落基調が続いてきた国内のデフレ
不況のなかで、多くの企業は海外に活動の場を広げることで業容の維持
拡大を図ってきた。現在、上場企業主要企業の連結財務データを集計す
ると、海外の割合は売上、利益、資産のいずれについても四割前後にま
で達している。このように、海外の需要を取り込む企業の業績は順調に
拡大する一方、国内需要のみを基盤とする企業はなお厳しい状況にある。
今次景気回復局面で明らかになった(66)のは、国内産業を空洞化させる
ことなく、国内産業を活性化させながら企業のグローバル化を進めるこ
とは可能であるということである。
笔译综合能力(日语·\u20108X级)试卷第17页(共25页)
われわれはこうした日本企業の再生の流れは今回の景気減速によって
損なわれることなく、製造業に続いて非製造業の再生も今後一段と明ら
かになると予想している。今回の景気回復(67)は、前半が輸出と製造業
が牽引する回復であり、後半が非製造業と個人消費が牽引する回復にな
り、現状はその端境期での一時的な景気減速局面だと考えている。こう
した見通しが正しければ、需要不足は縮小し、期待成長率の上昇ととも
に資産デフレも克服される方向となろう。